小ネタ 2010-023

「W-SIMフリークス」
 〜 W-SIM(PHSコアモジュール)の解析や応用回路製作 - その3


W-SIMジャケットフォン回路を作ってみる

 以前に作り中だった回路を組んでみた。組んだのは2010年の夏頃の話である。
 結論を先に書くと、うまく動かなかった。 反省に、ここに記しておく。

 
 以前に作り中だった回路

 回路としては、上記の作り中だった回路に追加で、デジタル音声信号配線とマイク&スピーカー回路を接続した。
 
 回路を追加したもの

 回路ブロック図としては、大体以下の通りである。(回路ブロック図というより只のメモ描き)

 

 MSM7732を使ったのは、ICの初期状態のままで使えそうなので、初期設定をするためにマイコン等への接続が不要になるのを想定したため。

 この回路でもFT232RのGPIO機能を使って初期設定を変更することは可能。
 初期設定は無しのまま動かした。

 UARTでATコマンドをW-SIMに送信し、PHS回線の音声通話を開始する。
 このとき、W-SIMのコマンド送信前にブレーク信号が必要である。
 古いW-SIMの場合にはATコマンドを普通に受け付けるのだが、最近のW-SIMだとコマンド待ち時間でアイドル時間が数秒経つとコマンド待機をやめて休止してしまい、ブレーク信号を送ることで復帰させなければならない。

 無事に音声通話(発信,着信)の操作はできたのだが、マイク回路部分がノイズが多くてちゃんと動作しなかった。
 マイク回路部分の電源を外部から別の実験用電源で供給してやると少しノイズが減って、電話で着信した音声がノイズに混じってかすかに聞こえる場合もあったが、ほとんどまともに動かなかった。
 



sirius506さんと交流

 最近、実際にW-SIMジャケットフォンを作製しておられるsirius506さんと交流して、メールのやりとりをしている。
 色々と助言を貰って、次はちゃんと動作するW-SIMジャケットフォンを自作したい。