『 漢字コード コンバーター 』        Copyright(c)1991 E.Kako −− まえがき −−  コンピュータで用いられる漢字コードには、シフトJIS以外のコードが存在します。シフトJIS以外のコードは、PC−E500で表示できません。今回、JISコード,シフトJISコード,EUCコードの相互変換を行うためのコンバーターを制作しましたので発表します。 −− 漢字コードの説明 −− ○ JISコード  「JIS X 0208 情報交換用漢字符号系」で定義されています。コードの表現は、シフトコード(KI/KO)を用い、2121hから7E7Ehまでの2バイトのコードで、漢字コードを表します。内部コードとして採用しているパーソナルコンピュータはほとんどありませんが、プリンタなど周辺機器の大部分はJISコードを採用しています。 ○ シフトJISコード  シフトコードを用いずに全角文字を表現するために考案されたコード体系の一つです。国内のパーソナルコンピュータではこれを内部コードとして採用しているものがほとんどです。MS漢字コードと呼ばれることもあります。 ○ EUCコード(Extended UNIX Code)  EUCはUNIXシステムで世界各国の文字を統一的に扱うために設計された文字コードの枠組みです。世界に共通な文字集合としてのASCIIと、それに加えて各国毎の文字集合を最大3種まで追加したものです。日本では,EUCの適用として、UJISと呼ばれる文字コードが使われています。UJISのことをJEUC又は、単にEUCと呼ぶ場合もあります。また、AT/Tコードと呼ばれることもあります。 −− 入力とコンパイルの方法 −−  ソースリストを入力し、KC.ESPという名前でセーブします。  TY−DOSのコマンドラインから     ESPRIT -SKC.ESP -OKC    あるいは、BASICから     CALL &BB000"-SKC.ESP -OKC    と入力し、コンパイルします。 −− 使い方 −− (1)TY−DOSで用いる場合    コマンドラインから、コマンド名KCを入力します。引数は以下のとおりです。     KC オプション ファイル名    オプションは次の6つです。省略した場合は入出力それぞれシフトJISです。     -IJ  JISコードを入力する場合   -IS  シフトJISコードを入力する場合   -IE  EUCコードを入力する場合   -OJ  JISコードを出力する場合   -OS  シフトJISコードを出力する場合   -OE  EUCコードを出力する場合    ファイル名は入力するファイルを指定します。省略した場合は標準入力です。  コンバート結果は、標準出力に出力されます。  リダイレクションを使って、出力先をファイルに切り換えることができます。    例) KC -IJ -OE TEST.JIS > TEST.EUC (2)BASICで用いる場合  LOADM "KC" でロードし、次のように入力します。     CALL &BB000"オプション ファイル名    オプション,ファイル名は上記と同様です。 −− その他 −−  漢字ドライバKNJSCRN(POCKET通信V2'90年9月)を使用すれば、シフトJISコードで漢字表示することができます。  このコンバータのテストのためにJF8VAT氏のPC-E500用漢字ターミナルソフトKTERMを使用しました。末筆ながらお礼申し上げます。 −− 参考文献 −−  PJ'91年6号 「PC-E500シリーズ用構造化コンパイラ ESPRIT」 近成人